自己破産は新しい人生を作るきっかけにできます

多重債務に陥ってしまい、結果的に借金を返済することができなくなった際には、自己破産という方法があります。マイナスイメージが付き纏うことが多いのですが、上手く利用することにより、新しい人生を送ることができ、過去を反省しながら再スタートを行うことも十分に可能です。

キャッシング等の落とし穴

手軽にキャッシングを利用することができる時代になり、利便性を感じることができますが、キャッシングには落とし穴もあります。多重債務になると返済することが難しい状態になるので、キャッシングの利用は計画性も大切です。

キャッシングの利用は至って簡単

生活費や会社運営、他にも急にまとまったお金を必要とする場面では、現在ではキャッシングやカードロンを活用することが注目されています。この方法は無担保でお金を借りることができる方法なので、失ってしまうものは基本的にありません。
保証人も必要とせずに登録から審査を受けることができ、仕事をしていて毎月にある程度の収入を得ている方であれば、会社経営者や会社員、アルバイトやパート勤務者でもお金を借りることができる方法です。審査基準は消費者金融でのキャッシングは比較的低めに設定されており、銀行でのカードローンは少しだけ審査が厳しい程度です。
登録から申し込みはインターネット上で全てを行うことができるので、手軽さも人気を得ている理由になります。各社のホームページから必要事項を入力するだけで、会社側が審査を即座に行っています。早い方であれば午前中の申し込みであれば、当日にお金を得ることも可能としているので、かなりの手軽さ、簡単さを実感できます。勤務先が営業している時間であれば、電話での審査も直ぐに行われ、尚且つ社名が知られないように電話を掛けているので、全ての問題をクリアしているメリットはあります。

借り過ぎには注意が必要です

キャッシングやカードロンの場合、初回に審査が通った場合は、その後は各社の指定している限度額までお金を借りることができます。消費者金融の場合は年収の3分の1までと限定されていて、年収が600万円の方であれば、200万円までを上限にしています。カードローンの場合は銀行が該当していて、キャッシングよりも限度額が高いことが魅力とされています。
しかし、ここには落とし穴というものがあり、複数の会社から借金をしていて、限度額の高いカードローンを利用した場合は、返済しなければならないお金に対しての収入が追い付かない状態に陥ってしまう方も存在してます。借り過ぎの状態では、いわゆる多重債務に該当していて、借金を返すために、他から借金をするという悪循環になるという事例も少なくありません。
キャッシングやカードローンは適切に利用することが基本なので、借り過ぎには十分な注意が必要です。得ることができる収入を把握して、返済を問題なく行える範囲で借りることが大前提ですが、人によっては金銭管理を上手く行えず、落とし穴にはまってしまうということも多いものです。このような状態では他の手段を使うこともでき、検討した上で方向性を決めることが必要です。

自己破産で感じるメリットの数々

多重債務者になってしまい、収入よりも支出の方が大きくなってしまうと、キャッシングやカードロンの返済ができなくなることが多々あります。所有している不動産や動産を売却してもマイナス収支に陥ってしまうようであれば、自己破産を検討することも決して悪くはありません。この手段で得られるメリットもあるので、その内容を把握しておくことで安心できます。

返済義務は全て無くなります

借金をしてしまい返済能力が無くなってしまった際には、債務整理という方法があり、一般的には最終的な手段として自己破産を申請することができます。申請後は返済義務は一切無くなることになり債権者から返済を求められてしまうことが無くなります。
複数の会社からキャッシングを利用していたり、複数の銀行からカードローンを利用していても、自己破産の手続きで認定された場合は全ての債務をゼロにできるというメリットは感じられます。申請前には債権者からの督促状や電話でのやり取りで苦労してきた方でも、1円も返済する義務が無くなることにより、実質上綺麗に清算することができる方法です。
手続きに関しては弁護士に依頼をして裁判所に申し立てをする方法になり、弁護士費用は掛かってしまいますが、債務が大きい方が該当しているので、弁護士費用は総合的に判断しても決して高くはありません。長い間にわたって悩まされてきた借金の返済から解き放たれることになるので、多重債務に陥ってしまった方でも、金銭面だけではなく精神面でも救われることもメリットに考えることができます。手続きは弁護士に依頼をすることにより、2ヶ月から3ヶ月程度の期間で決着できることも基本です。

無理な生活を強いられない魅力

多重債務に陥ってしまい、借りた額よりも収入額が少なくなってしまうと、自己破産の道を選択することも一つの方法です。認められるには一定の条件はあるものの、多額の借金を抱えていて、収入額が低い方であれば、裁判所で認められる可能性は高まります。
自己破産を認められた場合は、それまでのように無理な生活を送る必要性は無くなります。この点をメリットに感じることができ、債権者により強制執行されることも無くなり、銀行口座や現金、自宅内に所有している物品などを全てを失ってしまうこともありません。
基本的にはその時の価値で20万円以上の価値あるものであれば、手放して現金化することは必要です。例えば自己所有の不動産や自宅などは諦めて手放すことになり、マイカーを所有していて20万円以上の価値があれば売却されます。他の動産も全て20万円を境に原則として手放すことが必要ですが、逆に言えば20万円以下の物であれば手元に残せるというメリットがあります。必要最小限の生活費や生活用品などは売らずに残すことができるので、自己破産を申請しても全てを完全に失ってしまうことではありません。

デメリットもゼロではありません

債務整理で自己破産を選択した場合、メリットに感じることが多い一方で、デメリットも存在しています。どのような内容が該当するのかを事前に知っておくことにより、将来の不安を全て解消させることができます。具体的な事例を参照してから手続きをすることがベストです。

利用してきた物がなくなること

自己破産を申請すると、全ての借金が無くなることにより、メリットを感じることが多い方法ですが、デメリットに感じてしまうことも決して少なくありません。会社経営を行ってきた方や普通の会社員の方でも、本人の名義で購入した物品や不動産のうち、20万円以上の価値がある場合は全てを失います。
具体例では営業車やマイカーなどが該当していて、住宅や他の不動産物件も該当します。それまでは自己所有の戸建て住宅やマンションに住んでいた方でも、住宅を失うことになり、一般的には申請後には賃貸物件に住むことが必要とされます。マイカーを失うことで便利さや快適さを失ってしまうことになり、以前とは異なり移動する手段は限定されてしまいます。
家電品も対象範囲です。20万円以上の価値ある家電製品を所有している場合でも、全てを失ってしまうことは当然です。例えば大きなインチ数のテレビを所有していたり、ワインセラーやマッサージチェア、他の家電製品の医療分野の機器類も20万円以上になることが多いものです。高級家具や骨董品、絵画やコレクターズアイテムも該当することが多いことにより、生活のランクは低くなり、趣味趣向を失ってしまうという事例も少なくはありません。

信用機関でのデメリットの内容

キャッシングやカードロンを利用する際には、その履歴は信用機関によって残されることになります。借金をすることが悪いという判断ではなく、寧ろ借金をして返済をきちんと行ったという履歴の方が良いとも言われているように、正しく借金をして正しく返済していれば、全く気にする必要性の無いものと判断できます。
しかし、債務超過に陥ってしまい自己破産を申請してしまうと、この信用機関には本人が登録されてしまいます。世間一般でブラックリストと呼ばれているものが該当していて、事故情報として長らく掲載されることになります。その期間は5年から7年程度とされており、長い方であれば約10年間が該当しています。
このブラックリストに載ってしまうと、デメリットを感じることはあり、まずは契約を結ぶような行為はできなくなることが多々あります。例えば他の消費者金融や銀行を利用して借金をしようとしても申請は却下されてしまいます。信販会社も同様で、マイカーを購入するような場面では、多くの方がマイカーローンを利用しますが、このローンも審査で落とされてしまうことが基本です。全ての借金をゼロにできる一方で、このような不具合もあるので、十分に承知した上で申請をすることが必要です。

人生の再スタートは可能です

マイナスなイメージが付き纏う自己破産ですが、上手く活用することにより、人生を再スタートさせることはできます。今までの人生を全て捨てて、新しいステップを踏むことができるので、決して諦めることなく前向きな発想で生活を送ることは間違いではありません。

再スタートでおすすめな行動

自己破産により、住宅やマイカー、家財道具などを失ってしまっても、最低限必要なアイテムは残されるという決まりごとがあります。このことで本当の意味での裸一貫で人生を再スタートさせるのではなく、最低限の生活は送ることができるので、大きく悩むことは必要がありません。
その後におすすめになる行動というものがあり、まずは生活する家を探すことです。市営住宅や家賃額の低いアパートを借りて生活基盤を作ることが必要になり、住んでいる地域により違いはありますが、家賃額を3万円程度に引き下げることも無理ではありません。
仕事をしている方は、そのまま継続して就業することは勿論ですが、廃業や失業によって自己破産を申請した方のケースでは、早期に仕事探しを行うことは重要です。生活保護を受けるという方法も用意されていますが、人生の再スタートを切るには仕事探しは欠かせません。今ではネットからでも仕事探しを行うことができ、スマートホンを持っていない方は、公共のハローワークを利用すると完全無料で仕事を探せます。外食も控えて光熱費の削減も行い、完全に省エネ生活を徹底することで初めて再スタートのポジションを獲得できます。

高額所得も夢ではありません

自己破産を申請して、新しい住宅、仕事で再スタートを行っている方の場合は、将来的なことを考えながら仕事をしていくことも肝心です。会社員の方で十分な給料を得ている場合は問題がありませんが、そうではない環境で仕事をしている方は、高額所得を狙うことにより、人生の再スタートを上手く行うことは決して不可能ではありません。
年齢により違いはあるものの、若年層であれば仕事に困ってしまうことは少ないものです。自己破産を利用した方のケースでは、30歳以降のある程度の社会経験を有する方が多いものです。この年齢層の方では再度会社員として仕事をすることが難しい場合もあり、再就職すること自体に無理を感じることも想定できます。
長い人生を考えた場合は、将来に起業をすることを考えてみると高額所得も夢ではなく、現実に叶えることも不可能ではありません。起業となるとそれなりの資金が必要とされるので、ブラックリストから抹消されるまでの期間は、後に起業を見据えた仕事に集中してみる方法があります。正社員ではなくても、アルバイト勤務と割り切って将来に役立つ仕事に就くことにより、一発逆転を狙うことも可能です。現在ではフランチャイズ店も多く存在しているので、こちらを選択肢に入れてみることも間違いではありません。

まとめ

多重債務になり、返済が無理になった際には最終的な判断として自己破産を申請することができます。亜メリットがある一方でデメリットも感じてしまいますが、自己破産を選んだ場合でも人生の再スタートを行うことは決して不可能ではないので、申請後の行動をしっかりと考えることは欠かせません。

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